パイオニア野茂投手の偉業を決して忘れない!

野茂投手が引退する。SEABLOGスポーツでは野茂投手を日本のプロ野球選手を世界へ羽ばたかせた先駆者として、そして自分の意志を貫いた信念のプロアスリートとして尊敬してきた。その偉業を讃えたコラムも何度も書いてきた。
 その野茂投手が引退する時がきた。だが、まだまだ日本の野球界は野茂投手に追いついてはいない。その意識と考え方には大きな隔たりがある。改革を忘れたプロ野球界。引退した野茂投手を迎え、今からでも学ばなければならないことはたくさんあるのだが。
 ごくろうさま野茂投手!私たちはあなたの野球人生をかけた勇気ある行動とその輝く野球人としての活動を決して忘れない!


野茂投手に関して書いたSEABLOGスポーツの記事を掲載しておきます。直接関係なさそうな記事でも野茂投手との比較として何度も取り上げてきたことがよくわかります。

野茂投手に学ばない日本
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/946690#946690
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/13189044.html

おめでとうNOMOベースボールクラブ「夢をあきらめるな」
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1604426#1604426
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/28022087.html

おめでとう野茂投手
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1492631#1492631
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/25407103.html

名球会は価値観のひとつにすぎない
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1039350#1039350
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/14710814.html

もうメジャーへ行くな!松坂投手
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/2622126#2622126
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/50832807.html

指導者に昔と俺という言葉はいらない(野村監督と井川投手)
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/863081#863081
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/11868367.html

小出監督の再挑戦に期待(野茂投手と仰木監督、鈴木監督)
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/707152#707152
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/9652046.html

スポーツ選手の引退と気力
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/2235292#2235292
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/50346008.html

中日の新人は中学生?イチローや野茂を育てない中日)
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/882614#882614
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/12160136.html

いつまでもパイオニア、カズを応援
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1970748#1970748
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/50127849.html

メジャーリーグの幻滅
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1627324#1627324
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/28483181.html

メジャーOBそれぞれの道、佐々木投手引退
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1684933#1684933
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/29553470.html

暗黙のルールは誰のため?
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/1292868#1292868
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/20068864.html

引退と現役続行、それぞれの貢献
http://www.doblog.com/weblog/myblog/25231/2580193#2580193
http://blog.livedoor.jp/seablog/archives/50584150.html


上原投手のメジャーでの活躍を期待する

巨人上原投手がメジャー挑戦を公言した。やっと自分の意思を言える時期が来たということだろう。メジャーを直訴したときから今まで自分を隠すしかなかった上原投手。過去のSEABLOGスポーツでは何度も上原投手を取り上げてきた。先頭に立って戦った時期、ふてくされていたとしか思えない時期、自分を隠して我慢してきた時期。我慢した時期にはストッパーにもなった。やっと再び自分を解放できる時期が来た。ぜひ以下の過去記事を読んでみて上原投手とプロ野球を考えてみてください。


勝負しろ上原!と言えなかった巨人(上原投手をメジャーへ)
 1995年10月5日巨人対ヤクルト戦、20勝のかかるマウンド上の上原投手に対し、長嶋監督はペタジーニ選手への敬遠を命じる。ペタジーニ選手と争っている巨人松井選手のホームラン王のかかる場面だった。監督の命令で敬遠した上原投手の涙は巨人ファンだったら知らない人はいないくらい有名になった。上原投手の目指す野球はあの敬遠の時から巨人と乖離を始めたのではないか。その乖離が日米野球で自覚される。巨人で今を過ごすことは彼の貴重な野球人生にとってほとんど意味をなさない。ただFAを待つ日々...。人気の野球アニメ「メジャー」にこういうシーンがある。敬遠をして勝とうとする吾郎に対し、ナインがマウンド上に集まって言った言葉−「だったら打たれちまえ!」「勝負しろ茂野!」。信頼が選手をひとまわり大きくする。そんな環境が巨人になかった上原投手。吾郎の同僚のように、「勝負しろ上原!」と言えなかった巨人。上原投手のメジャー挑戦を歓迎する。(全文を読む

過ちは取り返せないのか(選手と契約)

選手は球団を超えられるか

メジャーへの目標と球団の対応(上原投手の理論)

野茂投手に学ばない日本(上原投手をメジャーへ2)

上原投手の掴む後ろ髪はない(松坂投手・井川投手のメジャー挑戦)

巨人上原投手と渡辺会長の共通性

上原問題で巨人が得たものと失ったもの

上原投手にみる選手の意識レベル

上原投手秋季キャンプ参加と巨人のみこし

落合中日を北京オリンピックへ

日本シリーズの最終戦完全試合を前に投手交代させた落合監督への賛否で久しぶりに中日の話題が盛り上がっている。優勝争いしていても阪神と巨人に隠れ、日本シリーズでも日本ハムに話題をさらわれた落合監督初の話題独占かもしれない。

 落合監督になって中日は優勝争いの常連になった。優勝をさらわれたのはあの強かった阪神のとき。(と、本当は今年の巨人)
 それにもかかわらず、中日の観客動員は日本ハムやロッテ、楽天のようには伸びない。阪神や巨人とは全く違う。その原因を今回の投手交代にみた。

 プロ野球は興行だ。見る人があって成り立つスポーツだということだ。そこがアマチュアイズムから出発したオリンピックの野球とは違う。プロ野球は面白い。さらにメジャーリーグはその興行を最大限に推し進めた結果の産物。日本のプロ野球はまだ足元にも及ばない面白さがある。だが、オリンピックはスポーツだ。だから野球が種目からはずされてしまう。

 オリンピックはスポーツだ。勝利が第一。参加することに意義があるのではなく、今やオリンピックは勝つことに意義がある。だが、興行であるプロ野球は違う。観客を楽しませてこそ成り立つものだろう。

 落合中日はそのチームのまま北京オリンピックへ行くのがいいのではないか。観客を必要としない野球を目指す指揮官は勝利を目指すオリンピックがふさわしい。星野監督といますぐ交代してメンバーも中日選手にすれば、来年のペナントシリーズではその時期だけ中日抜きのスケジュールを組めばいい。興行に落合中日は不要ではないだろうか。

野球界は人材不足

プロ野球有識者会議が根来コミッショナーの続投という意見で一致したとのことだ。改革の嵐はとうに静まり、いまや有識者もそうでない人もプロ野球に関わる同じ穴のムジナ。改革されては利権がなくなると言わんばかりの現状で最善のコミッショナーは何もしない人ということなのだろう。

 同じことは選手会にも言える。構造改革委員会を通じてプロ野球改革を行うはずだったのだが、この会が機能しないでいいと選手会が認めたことで全く意味のないものになってしまった。
 もはやプロ野球に自浄能力はない。水面下では再び栄養費が別の名目で動いていたとしても誰もわからない。その前に「構造改革委員会」という名前さえ、もはや99%の人は忘れてしまったのではないか。
 プロ野球だけでなく高野連も全く同じ。フジテレビに名目だけの抗議をして、実際は弱い立場の旅館だけにしわ寄せする相変わらずの対応。こんな弱いものいじめをする協会が教育の名前を語ること自体大きな矛盾であり、いじめ問題に悪影響を及ぼしていることにさえ考えが及ばない。高野連は情けない協会だ。
 そんな根本から腐っている野球界から優秀な選手が逃げ出すのは当たり前。根来コミッショナーを再任するような人たちしかいない野球界。人材不足は国際舞台へ影響する。だから野球は無視される。日本のプロスポーツ界はまだまだ成熟していない...。

中村ノリ選手とプロ意識の大きな溝

オリックス中村ノリ選手が契約更改交渉を行い、態度を保留したようだ。中村選手は「9月に左手首を手術した時、球団関係者は誰も来てくれなかった。1年生じゃあるまいし、オリックスにとって僕は必要じゃないのかなと思った。冷たい。寂しいね」と語ったとされているが、このまるで子供のような態度にプロ意識は見えてこない。

 中村ノリ選手の今期成績はわずか85試合出場で打率232、12本塁打。チームに対し全く貢献したとは言い難い。オリックスの提示が40%ダウンとも50%ダウンとも言われる来期の年俸だが、それでも1億円。今の中村選手に1億円の価値はあるのだろうか。
 中村選手に関しては「近鉄中村選手の幻想」「帰ってくるな中村ノリ」「中村紀洋選手の行き場はない」「中村ノリ選手の1年」などでも書いたことだが、全く言動が一致しない。プロとしての責任感がまるで感じられない。
 プロスポーツ選手とは言葉ではなく実績で示すもの。オリックスへは行かないと発言してメジャー挑戦したのに戻ってきてオリックス。メジャーは実力の世界じゃないのかと発言して1割2分8厘、3打点、本塁打0。そのうえすぐ日本へ帰ると発言。今回もオリックスを「冷たい」と発言できるだけのことをしてきたのか。
 中村選手に対し、その言葉そのまま返したいファンも多いことだろう。「1年生じゃあるまいし、実績で示してから発言しろ」と。「オリックスにとって僕は必要じゃないのかなと思った」とのことだが、プロ意識のない選手は必要ではないと言ってあげたらどうだろうか。

ダーティーイメージを背負ったMatsuzaka交渉決裂で得するのは?

松坂投手のポスティングによるレッドソックス入団交渉期限が近づいてきたが、この交渉が決裂すると得するのはどこだろうか。

 まず松坂本人は日米双方でダーティーイメージを植え付けられたうえにもう一年西武でプレーしなければならない。決裂した場合にそれが松坂投手が最終的に選んだ結果ということになるが、あまりに自分の商品価値を下げる行為ではないのか。
 西武ライオンズとすればすでに松坂投手はいないものとしてポスティングの60億円をあてにしていたに違いない。西武球団買収金額よりも大きい松坂投手1人の値段。西武にとっても松坂残留は期待外だろう。
 当のレッドソックスにとってはどうだろう。西武へ払うはずだった60億円と松坂投手への年俸分(単年度で70億円以上)を他の補強に使えることになる。アメリカ国内でも松坂の60億円は高すぎるという意見も多く、ファンのために松坂投手を断念してその分をファンサービスに回すということにでもすれば戦力を別として支持は確実に上がるだろう。だが、レッドソックスにとってのもっとも収穫なのは、松坂投手と西武に1ドルも払うことなく松坂投手のヤンキース入りを阻止できたことではないのか。
 もはやレッドソックスがダーティーイメージがアメリカ国内でも広がってきたMATSUZAKAに大金を払う必要はないのかもしれない。この勝負は松坂投手との交渉決裂でも得するレッドソックスの勝利だ。